実学をもって繁栄す
教養のない人が苦労して働きながら起業してしっかり儲けるが、二代目はおぼっちゃまで甘やかされて育ったために仕事に身が入らず、三代目になると高学歴と教養はあるが仕事をする気が全くなく身代を食いつぶして家を売る羽目になる。よくある話だが、国家においても同じこと。
近代国家になり、貧しい国民が苦労して働き起業して国家が潤ってくるが、二代目になると賄賂や汚職で仕事を回すようになり接待がメインとなって職場で頑張って働く人を見下げるようになる。三代目になると高学歴と教養がある人々は汚い、きつい、厳しい職から離れて遊んで暮らしたいと思うようになり国家は没落。
最高学府では権威と名誉が重んじられ、最高学府に進学するための教育制度が整う。そこでは職場で役立つ実学は無視され軽蔑され、教養を積むための学問が重視される。実学は進歩が激しく最高学府の権威と名誉を手にした人からは疎んじられるものとなる。国家の教育は陳腐化したものになる。
どこかの国では優秀な若者ほど最高難度の大学に進学することが成功者のあかしだと言われて必死になって勉強する。合格した者は成功者で学生である間はチヤホヤされるが社会に出ると状況は一変して、実学のことを全く知らない仕事のできない人として見られる。こうして優秀な若者をダメにしている。