BUNちゃんの住宅設計 人生最大の投資にいい加減
人生で最も高価なお買い物と云えば不動産だが、結婚同様相手の言いなりで結局、慌てふためいて急いで購入して立地や間取りが気に入らない、返済するために夫婦共働きでも足りないので、両家のご両人に援助してもらっているということは良くある話。1本100円もしないきゅうりを買うときは、あれほど真剣に調べているのに、どうして数千万円もする買い物にはいい加減なのだろう。
第一に、不動産についてよく調べていないことがあげられる。チラシなどで間取りや立地よりも家具や設備にうっとりして「素敵!」といった感情を持つが、家具はこれまで使っていたオンボロ家具、持ち物も不必要なモノまで大量にあるので引っ越しすればモノで溢れかえり、モデルルームやモデルハウスのような雰囲気にはならない。
モデルルームなどに行っても良いことばかりで、悪い情報は教えてくれないのは常識。隣の購入者がたちの悪い人で、入居すれば苦労します。昔、ここは沼地なので地盤改良していますが、どこまで持つのかは不明です。ワンフロアの入居者が多いしエレベーターが2台しかないので朝の出勤時間は大変混雑します。といった内容は一切ない。
第二に返済計画がいい加減で、家賃と比べているだけだが、返済期間を長くすれば返済額は減額されるが、さて返済期間のうちに定年になり、無収入になる年になっても返済できるのかを考えていない。自分が購入する地区の平均的な不動産価格の推移や中古住宅価格の推移などは全く考慮していないし、職場への通勤時間すら考えないし、定期代が幾らになるのかも調べない。
結婚した時は小さな家で、子供ができれば大きな家に、子供が巣立っていけば、また小さな家に、が理想で、欧米ではその都度不動産を転売して引っ越すが、日本では転売するたびに返済の残額よりも転売価格が大幅に下回り、損失が膨らむことが多い。そのため、賃貸にした方が良いと僕は思っているが、どうしても購入したい人は多い。