社長、謝ってください!
直営教室スタッフへの研修会で、社長である僕は教材制作が如何に難しくたいへんであるかを説明していた。収録現場では何度もやり直しをして教材は制作されていると話したが、シナリヲ製作スタッフが、自分たちのシナリオがまずくて何度もやり直しをしなければならないと言われていると勘違いした。
僕は収録スタジオで僕の講義が正しくても説明に説得力がなければ、いつもディレクターである専務からダメだしされていることを話したつもりだったが話した内容が正しく伝わらなかった。自分たちのシナリオがまずいと公言されたと勘違いしたスタッフは泣きながらその場からすぐに帰宅してしまった。
部下が泣きながら帰宅したため、その上司も怒っていた。説明不足で勘違いされたことの弁明もできない状態でただ謝るしかなかった。このとき、話の内容をキチンと理解してほしいと言うこともできたが、言い訳しても感情的なものは解消されないと判断して、次からは言葉を慎重に選んで話さなければ誤解されると感じて反省した。
思わぬことで、自分がパワハラの当事者になってしまったが、企業のトップであることの責任を感じて素直に反省するべきだと思った。過去にも、初対面のスタッフから泣きながら社長、あんたが私にこの部下を切れと言ったでしょ!と言われて初対面でしょ?とビックリしたが、その場を収めるために素直に謝罪したこともある。
部下を持つ上司は、その言葉が正確に伝わらないとき、理解できない部下を叱ることもできる。しかし、その場ですぐに謝る度量がなければ部下はついてきてくれない。上司の言い訳はみっともないと僕は思っているので、叱られればまず謝るようにしている。あとから誤解だとわかった部下は今以上に社長についてきてくださる。
もちろん、これ以外にも僕の言葉や行動で従業員を傷つけていることも充分予想できる。気をつけているつもりでも思わぬ落とし穴があるものだ。傷つけられた本人は僕の弁明を求めているわけではない。しっかり謝ってほしい、これからは注意してほしいという気持ちがある。僕がすべきことは、彼らの気持ちを理解してあげる事。