そこに行けば、そこのモノが欲しい
僕が住んでいる田舎町には2つの産直市場があり、どちらも繁盛している。その土地の農家の方が収穫した農産物を持ち込んで自分で値付けをして販売している。産直市場の運営会社は、売り上げの一部を販売手数料としていただく。販売員は農家の主婦の方がほとんど。
産直市場は、その土地の農産物なので収穫できない農産物は棚にはない。商品アイテム数は偏っているがどれも新鮮で安い。ただ、残念なのは地元の鮮魚がないこと。漁港などの鮮魚市は大盛況なのにその土地のスーパーには、その土地の鮮魚がないことが多い。もちろん、産直市場にもない。
楽しみにしてやってきた観光客や地元の方には物足りなさを感じる商売をしている。農産品は黙っていても売れるが、地元の魚(地魚)は調理の仕方を教えたり、イキのよい大きな掛け声が必要だったり。和歌山は、多くの漁港があり種類も豊富でたくさん鮮魚が水揚げされているが、その土地では売られていないことが多い。
観光客専用の鮮魚市場では値段も高く、マグロなどに鮮魚も偏っていて地元の人は見向きもしない。地元の方がお買い物に来る鮮魚市場を作れば、観光客も自然とやってくる。雑魚であっても調理の仕方をしっかり教えてくれれば、僕のような健康を気にするシニア層は買う。
旅行に行っても産直市場や地元の市場に行くのが何よりの楽しみ。その土地ならではの農産物や魚を買ったり、調理してみたり、地元の方の調理方法を教えていただいたり、地元の方が推薦する食堂に行ってみたり…健康が気になるシニアの方なら、そうしたことに興味がある。