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地方銀行の凋落

 

田舎暮らしだった親の遺産を継ぐと、親の口座から預金を全額おろし、相続した都会に住む子供たちに預金は移る。地方は人口減少で口座数の増加は望めない。土地持ちの親が生きていれば、銀行員は相続対策にとアパート経営を勧め、借入額を多くするように説得する。

 

預金額の水増しをすることもあるだろうが、土地が担保なので融資の審査は通りやすい。企業は銀行からの融資で散々苦しめられた苦い経験があるのでビジネス融資には慎重。銀行員は債券や投資信託、保険などを斡旋して手数料を稼ぐしかない。

 

土地融資に不正があると金融庁から通達があると、途端に審査が厳しくなる。銀行の顧客が買った投資信託で儲かっている人が少ないこともニュースになり販売は厳しくなる。銀行は益々儲けることが厳しい。ノルマは下げられることもなく転職する銀行員も出てくる。

 

送金や決済などの手数料も、無料にしますなどという総合スーパーやネット企業の参入によって窓口業務、ATMなど赤字になっている。かつて中小零細企業や個人商店に高飛車に対応していた銀行員はもういない。時代の変化は待ったなしでやってくる。

 

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