カフェレストランの経営
カフェは駅近で1階大通り路面、20坪ぐらいで都内では家賃40万円ほど。敷金なし保証金と礼金で11か月分の440万円、店舗内装に500万円、厨房設備・備品などに800万円から1200万円 小計1740万円から2140万円ほどかかるが、これにスタッフ15人 人件費300万円として、小計2040万円から2440万円の初期投資になる。さらに、広告宣伝費、人材募集経費として200万円程度が必要になるので合計すると2240万円から2640万円になる。
これをすべて借金(5年返済60回均等払い 金利10%ビジネスローン)にして銀行から3000万円の借り入れをすれば、毎月の返済額は60万円ほどの見込みを建てる必要がある。毎月の経費は、家賃40万円、人件費300万円、水道光熱費60万円、その他雑費20万円として小計420万円。これに毎月の返済額60万円を足すと480万円。毎月480万円の粗利益を出さなくては赤字になり倒産する。
カフェで出すメニューの平均原価率を50%にすると、480万円の二倍の960万円の月商がなければならない。月の稼働日数が平均して25日だとすると、1日の平均売上は38.4万円以上なければならない。一人当たりの平均客単価が1000円とすると、毎日平均して384人ものお客様が来なければならない。朝8時から夜10時まで、14時間オープンしていると1時間当たり28人の来客となる。
カフェレストランの客席は、一人当たりの平均滞在時間を1時間として28席は必要になる。20坪のお店だと半分は厨房に必要になるので、10坪で28席はかなり窮屈な状態。そこで、飲み物ばかりでなくサイドメニューを充実させて平均客単価を2000円に引き上げるようにすれば何とか経営できるめどが立つ。つまり、カフェだけのお店だと倒産するのは目に見えている。
飲食店は儲からないと言われているが、カフェほど儲からない商売もない。パンやパスタ、ケーキなどでよほど客を惹きつける工夫をしないと生き残れない。あそこのお店のクロワッサンは絶品だと言わせるような工夫。あそこのお店からの景色は最高などと言わせるサービスや商品を持っていなければ儲からない商売だと言える。それなのにこうした計算もせずにオープンする経営者は後を絶たない。