店長と社長の違い
多店舗展開していると幾人かの店長がおり、店舗ごとに売り上げも儲けも違ってくるが、店長は基本、社長と同じ事業経営者という感覚がなければ務まらない。売り上げがなければ売上を伸ばすために何をすべきかを自分自身の才能と手持ちの人材と財力の範囲内で考え実行しなければならない。
銀行に相談に行けば、儲ける事業計画書を持って説明しきれなければ融資は下りない。事業計画もなくただお金を出してくださいと返済計画もたたない状態では馬鹿にされるだけだろう。人が足りないと思っても、給与を出せるだけの儲けがなければ、雇うことはかなわない。
宣伝広告費がない、販促スタッフがいないと思っても、その予算を工面できなければ宣伝広告できないし販促スタッフも雇えない。他の企業に相談しても、無料で販促してやろうという経営者はいない。儲からないと相談してもアドバイスはしてくれてもお金を出してくれたり人を無料で派遣してくれたりしない。
社長は儲からないとき、赤字を垂れ流して経営を続けることを良しとせず、倒産する前に廃業や売却を検討する。こうした腹づもりがあるからこそ店長や管理職を見たときに考えが甘いと感じる。赤字だから販促応援が欲しい、チラシをたくさん入れたい、もっと支援をください…そんな考えでは黒字にできない。
優秀な店長であれば、社長や管理職にこのお店はこんな事業計画で黒字にできるので200万円の予算をくださいとか、ここは撤退するべきだとか、キチンとした判断ができる。無能な店長であれば、応援に甘えているだけになり言い訳ばかりで自立心をなくしている。それを擁護する管理職も多い。
社長は赤字分を自分の財産を削って補てんするので、借金がかさんで終わりが見えているが、店長はどんなに赤字を出してもキチンと給与をもらえる。その甘さがお店の運営にも出てきて、より情に甘えてしまう。赤字の店長には、本当にやる気があるのか?その方法を考えたのか?戦うのか撤退するのか?勇気ある君の決断を伺おう!と管理職にある者は聞くべきだろう。