料理は失敗から学ぶのが基本
僕は料理が大好きで、幼い頃から毎日料理をして楽しんでいる。調味料の基本は、お酒、お醤油、みりん、お酢、お砂糖、お塩、の6つで、調合の基本は1:1。お酒は、出汁としても使えるので、時には3倍にしてもかまわない。これに個人の味加減が加わり、いろいろと変化を持たせて美味しくいただけるようにする。
基本の調合をしても、味が濃いと思うときもあり、このときは出汁や水で味を薄めて加減する。初心者は、調味料を足すことばかり考えがちだが、調味料を少なくすることも味加減に大きく左右する。みりんを抜くとか、醤油を半分に減らすとか、砂糖を減らすなどは料理人がよくやる調合の仕方。
手料理は、その時の料理人の舌で調合を決めていく。合わせ調味料を口に含んで、美味しいと思えれば、使って美味しくいただけるが、濃いとか薄いとか感じるようであれば、出来上がりもそのようになってしまう。途中で、これはダメだなと思っても、うまくやれば美味しい料理に変化していく。
料理は、失敗の連続で、何年やってもこれは美味しいと最初から思える料理にはならない。途中で、塩を足したり、水で薄めたりして味加減しなければならない。多くの失敗があればこそ、料理は美味しくいただけるようになるが、最初から失敗のない手料理などはないと思った方が良い。
世に成功している人も、多くの失敗や挫折を経験している人がほとんどで、その失敗や挫折から学んだことを活かして成功を収めているのは手料理と同じこと。失敗を失敗だと放棄するのではなく、その失敗から多くのことを学ぶ姿勢が必要で、その原因がわかれば次に活かすことができる。