還暦を過ぎると身体のあちこちにガタが来て、健康の有難さを痛感する。いつまでも健康でいたいが、いつまで健康でいられるのか？あと数年で入院するかもしれないと思うと、身体が動くうちにこれまで躊躇していたことをやっておこうと思う。

 

若い頃はできる限り安い予算で旅行したものだが、年老いた今では固いベッドや椅子は使いたくない。粗食に安宿も若い友達といっしょに泊まれば楽しかったが、年老いた今ではゆっくりとした時間と健康に良い食材を使って時間をかけた料理を味わいたい。

 

持ち物も同じことで、若い頃には高嶺の花で憧れだったスポーツカーや高級車に乗るのも今のうち。高級ブランド品を身につけ高級レストランで食事ができるのも今のうち。あと10年もしないうちに介護を必要とするかもしれない。

 

シニアが贅沢すれば、若い人が働く会社にお金が回ってくる。それで若い人の仕事が増えて収入が増えれば贅沢もした方が良いのかもしれない。ホテルやレストランで働く若者を見ると一生懸命になってお客様の世話をしている。

 

僕も若い頃は、あの若者のように安い給料で、上司に叱られながら働いていたことを思い出す。頑張っている姿を観ると思わず「がんばって！」と「ありがとう」と言う前に言ってしまう。