敗者復活
ゲームで話題の「ポケモン GO」。任天堂の株価は一気に上昇。任天堂は、「ニンテンドーDS」など、ゲーム機で人気を博したが携帯電話でのゲームに乗り遅れて業績は急降下。その後、前の社長が急死するなど鳴かず飛ばずで赤字経営が続き、運を天に任せるという社名の通り、もう終わりかと思われていた。
その会社が世界中を巻き込むスマートフォンの世界でのゲーム「ポケモン GO」で、大成功を収めつつある。社会現象ともなっているこのゲームによって、任天堂は一気に息を吹き返した。誰もがダメだと思っていても、必死になって新たな商品を開発したチーム、彼らを信じて営業をしていた仲間がいた。
売れ筋商品は、爆発的な人気を博すがなかなか創れるものではない。これは売れるだろうと思い込んでいても、実際に売り歩くと多くの失敗作の連続で倒産していく企業も多い。ゲームクリエイターで成功を収めるには、努力とセンスと飛びぬけた才能がなければならない。その才能は凡人からは否定される。
誰もが思いつかない商品、誰もができないと思い込んでいる商品、誰もが挑戦しようとしない商品、でも、誰もがあれば喜ぶだろうという商品がひらめいて挑戦する人にしかヒット作は創れない。他人の真似をしている、ヒット作の真似をしている、これまでの焼き直し、などではヒット作とはならない。
また、ゲーム業界はいっときの人気商品。どんなにぼろ儲けしても長続きしない。これまでにも、一発勝負で消えていったゲーム会社は多い。世界中の人々がこのゲームに夢中になっている様子を観ていると、このゲームを開発した人々の喜びが見えてくる。亡き社長さんも喜ばれていることだろう。