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何のために勉強するの

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子供の頃、何のためにこんな勉強が必要なのかよくわからず、ヤル気にならなかった古文、作者の意図するところなど理解するのではなく、自分がその文章から何を学ぶかが大切だと答案用紙に書いて反抗した現代文、教室に来ては黙って、ただ黒板に書くだけで、ほとんど何の説明もない社会科の先生、この先生は教える気があるのかと思うほどいい加減な説明をする化学の先生…。

 

受験がなければとても学校に行く気がしなかっただろう。合格したいから勉強していたのが僕の学生時代で、大学に進学してからは、講師の講義内容が面白い方だけの選択受講になっていった。社会人になると、生活や仕事に必要なスキルや知識を身につけるための勉強を始めたが、これはとっても面白かった。今でもやり続けていられるのは実利に結びつくからだろう。

 

調理やパソコン、裁縫や木工、農作物の育て方や魚の獲り方、簡単な溶接や土木工事の仕方、電気工具の使い方や壁紙の貼り方、確定申告や簿記、会社の設立方法や労務管理の仕方、借金の申し込み方や返済方法の仕組み、債券や株式、社債やFXなどの投資の基本、保険の種類と利用の仕方、冠婚葬祭の基本など生きていくために必要な知識やスキルを学校で教えてくれた方が良かったと思う。

 

専門化している職業訓練としての学校はまだまだ整備されていないのが現状。多くの優秀な学生は受験勉強でへとへとになり、専門職に必要なスキルや知識を習得するのは、大学ではなく、自費で専門学校や民間学校に通わなければならない。大学の先生は、アカデミックなことが好きで実務を卑下する傾向があるが、それは実務を知らないことを隠すためではないかと言って怒らしてしまう。

 

社会に出て必要な知識とスキルを身につけるのが学校の本来の目的なのに、受験のための学校になっている。社会人になっても自分が勤めている会社の決算書がわからない、簿記がわからないので伝票整理ができない、パソコンで資料作成ができない、企画提案書が書けない、給料からひかれている納税の仕組みがわからない、社会保険の仕組みがわからない、行政の仕組みがわからないので政策が理解できない・・・

 

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