近江八幡 近江商人
日本企業を成長させて、世界企業にのし上げていく企業家に近江出身の方が多い。江戸時代から拝金主義ではなく、商売相手が儲かり、自分も儲かり、社会も繁栄しなければ事業は永続しないという教えがあった。現在でも、自分さえ儲かればそれでよいとする企業家は多いのに・・・。
近江は琵琶湖のすぐ傍で、近江の鮎はすごく小さい。しかし、この鮎を他の川に放流すると大きく育つ。近江商人も同じことで、近江にいればすごく小さな存在でしかないが、近江から外で出れば大きくなって帰ってくる。そこで、近江商人とは、近江から外で商売をしている商人につけられた呼び名。
近江は、毎年川が氾濫し、泥が田畑に堆積する。そこで、この泥を掬い取って天日干しにしてから焼いて屋根瓦を作るようになる。サンプル商品を天秤棒で担いで日本全国、行商にまわって財を成していた。行商に行くときも、帰ってきたときも、真っ先に行った先が近江八幡。
彼らが商人として成功したのは、自分だけの利益に囚われないで、お客様やその町のためになることを成そうと考えたことにある。また、贅沢を戒めて、質素倹約に努めて、教育を重視していた。自分の庭に松の木を植えて、通りの方が松によって日差しを遮ってくれるように配置している。