友達といっしょにいても成績はよくならない
学生の頃、友達と深夜まで話し込んでいても成績は一向に良くならないが、ひとりでしっかり勉強していれば成績は上がる。友達付き合いは悪くなるが、成績が上がることの方が嬉しかった。友達と遊んでいるのを観るとうらやましいと思うのか、今こそ差を付けるチャンスだと思って勉強するのかで成績に差が付いた。
受験までの日にちは決まっているので、進学希望校の合格圏内に入るためには必死になって勉強するしかない。如何に付き合いが悪いと言われても、勉強した者が合格していく。仕事も同じことで、お悩み相談ばかりしている仕事人や仲間を集めていつも深夜まで飲食している仕事人がいるが、仕事をしない限り業績は良くならない。
僕は、社会人となって20代の頃、皆が遊びを覚えてスキーやゴルフ、居酒屋やスナックに行っている間に、深夜・早朝まで仕事をしていた。多額の借財があったからだが、それが自分を鍛えてくれた。気が付くと、僕は20代半ばで毎月70万円以上も稼げるようになっていた。返済で、そうした儲けもすぐに消えるので、いくら儲けても必死に働いた。
建築設計では家の作り方や大工道具の使い方を学び家具も作れるようになった。洋品店では日本中の仕入れ先を知るようになった。魚の行商では、魚のさばき方や対面売りの技術を学んだし、アパレル販売では裁縫の技術を学んだ。大阪では靴のデザインや革の小物もできるようになり、人に教えるようになってからはワープロもパソコンもできるようになった。
30代になり、返済も落ち着いたが、友達は遊び慣れして僕とは全く違う価値観を持っていた。遊び上手でオシャレで贅沢な暮らしをしていた友達と僕は別の世界で暮らしていた。僕は、更に勉強して会社を立ち上げるようになった。仕事に夢中になり、より高度な知識を求めて勉強した。気が付くと僕は経営者として尊敬されるようになっていた。
僕は楽しく仕事をしていたのでないし、お酒もタバコもたしなまない僕は、皆と一緒になって飲食していたわけでもない。ただひたすらに毎日必死になって仕事をしていただけの話。受験生が第一志望校目指して必死になって孤独に耐えて勉強しているのと同じこと。経営者として儲けたいなら夜の間も必死になって勉強し働くことだ。