リフォーム トホホ物語
耐震性を地震のたびに強化してきたのが建築基準法。僕の家は25年経ち古い耐震強度設計だし、一階はワンルームにして広い開口部を設けていたので、南海地震が起きると一階部分が崩壊する恐れがあった。ワンルーム部分を幾つかの部屋に仕切って耐震強度を高めて、地震対策をしておこうと思った。
400万円ほどで強化できるものと思っていたが、実際、やってみると外壁を取り壊して貼り直しするし、外壁だけでなく内壁もやり直しになるし、補強のための金具を取り付ける必要も出てくる。一階だけがリフォームになると外壁の見た目がチグハグになるので、二階もリフォームすることになる。
内壁を張り替えるときに床も張り替えては如何ですかとアドバイスされ、窓枠も2重窓にすれば防音になるし湿気もなくなるからと説明を受け、玄関ドアも変えては如何でしょう?それならお庭も少し手を加えては・・・結局、2000万円を超えるリフォーム代になり、家を建て替えても同じ費用になった。
夫婦二人暮らしなので、建て替えればもっと小さな家でもよい。一階平屋建ての小さな家ならリフォーム代よりも安い。リフォームの方が安いと思いがちだが、水回りの設備が古くなり変えなければならない、耐震強度を増すために内外壁を貼り返るようだと建て替える方が安い。
リフォームして立派になった家を観て、こんなに大きな家は必要ないんだけどなぁとため息をつく。欧米で暮らしていれば、生活スタイルに合わせて家も変えていく。中古の家の売買が活発で資産の減少も少ない欧米では、夫婦二人暮らしなら2LDKで充分。大きな家を売った資金で残りが出て、老後を楽しく過ごせるのに…。