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令和元年12月31日

 

昭和28年生まれの僕は、昭和、平成、令和と生きてきた。昭和28年当時、日本は敗戦の匂いをまだ出しており、傷病兵の方が駅構内でいくばくかのお金を恵んでもらおうとしていた。生き残った人々は傷病兵を避けるように通っていた。皆が貧乏で、生きるために必死だった。

 

昭和30年代になり、高度成長時代になっても日本が経済復興を成し遂げても庶民の暮らしは良くならなかった。お金持ちの暮らしなどとは程遠い生活をしていた。田舎暮らしの人は、お手伝いさんがいるお金持ちの家で働く女性に憧れ、都会で働く若者に憧れていた。田舎と都会、経営者と労働者での所得格差が始まっていた。

 

平成になりバブルがはじけて日本は長期のデフレになり、物価が低く抑えられ賃金が伸び悩み、頑張って働いても庶民の暮らしはいっこうに良くならなかった。庶民の生活水準は低く、日本は給与や物価が安く、海外から見ると治安もよく、安く観光に行くにはうってつけの国となった。

 

令和になり、人口減少、少子高齢化が加速して進むようになった。地方自治ができないほどの人口減少になり、内需が伸び悩み企業の倒産、廃業が増加した。海外企業の成長が著しく、日本企業の業績が低迷して海外の企業に買収されるようになった。この70年ほど、庶民の暮らしはずっとよくならなかった。

 

当時と変わらず、庶民は誰しも生きるために必死に働くが生活はいっこうによくならず、将来の展望もひらけていない。企業は儲けているというが、庶民にはまわってこない。若者は相変わらずよく働くが、明るい未来を描けないでいる。令和2年には東京オリンピックが開催される。50年前の東京オリンピック後、不況になったがさて今回は?

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