総合スーパーの店内は食品以外どこも閑散としている。衣料品、雑貨、日用品などは専門店やネットショップにデザインと価格で負けている。衣料品はユニクロやGU、ワークマンやしまむらがあり、雑貨は100円ショップやスリーコインズなどがある。

 

ホームセンターやドラッグストアーもかなり安売りをしているので総合スーパーでお買い物をする人はほとんどいない。かつて勢いがあったとき、バイヤーや店長は鼻息が荒く値切り倒して仕入れていたが、今ではメーカーに行くことなく仕入れている。

 

物売り商売は活気が大切で、百貨店のような物腰柔らかな売り方では高級ブランド品しか売れない。足で製造元に行って交渉するバイヤーがいると元気だが、本社に来させるようでは上から目線でメーカーが逃げてしまい良い商品は仕入れできない。

 

店内でも商品を訴える掛け声ができており、手配りチラシなどの販促がしっかりできていて、お客様との対話を重視して、ラインなどで友達交換して、いつも新鮮な情報を提供しているような販売員がいるところは売り上げも良い。

 

今の総合スーパーには、足で現地を視察して仕入れ先を開拓するバイヤーもいなければ、店内で掛け声をかけてお客様に笑顔を見せている販売員もいない。どこかの百貨店に来ているようなお店のつくりでは売れなくなっても仕方がない。

 

総合スーパーは安売りで人気を博したが、品質にこだわるようになり価格が上昇してもチョッと良いものだから売れると思っていた。しかし、同じ商品が近くで安く売られていればそこで買う。にぎわいのある安売りを捨てたことが衰退の原因であることに違いはない。