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社長の仕事

 

僕は23歳から71歳になる今日まで、半世紀も社長をやっている。これまでに多くの社長さんとお付き合いがあり、社長の人間的な器や行動によって業績は大きく変わるのをみてきた。彼らの態度を観て自分の行動に反映してきたおかげで今日の繁栄があると思う。

 

20代の頃、東京のアパレルは中小零細企業が多く、群雄割拠の時代だった。少し成功するとそれを自慢して高級車を購入し原宿周辺のマンションを購入し、六本木や渋谷のクラブやディスコで遊ぶようになる。そんな成功も2~3年も続かず放漫経営が祟って倒産する。

 

あるいは、経営者セミナーに行って、経営コンサルタントに傾倒し、彼らの話に感動し、自社の社員を教育するという愚挙にでて社員の信頼を失くす。社員の話より、経営コンサルタントの話を重視する社長に見切りをつけて去り、業績悪化を招いていた。

 

法人会に参加して他の経営者とお友達になり、懇親会やお掃除会、勉強会や能力開発セミナーに傾倒していく社長もいる。講師役をするようになり、他の経営者に説教をするまでになる。自分はここにいるときがいちばん幸せだと思うようになり業績悪化を招いてしまう。

 

中小零細企業の社長だと気が付かないで、経営は部下に任せて育てようとする。しかし、中小零細企業では、社長が率先垂範して働かないと従業員はついてこない。大企業病に陥るのは中小零細企業の社長さんの方が多い。ゴルフや趣味三昧で業績悪化を招いてしまう。

 

僕は、朝一番に出社して夜一番遅く退社しているし、仕事人間で家に帰っても仕事の続きをしている。現場を重視して、現場が求める講座という商品にするために努力を惜しまない。何度でも納得するまで検証し再度やり直す。職場が自分磨きの場になっている。

 

半世紀、そうして過ごしてきたおかげで業績は安定しているし、金融機関からの信頼も厚い。社長が少しでも気を緩めてしまうと恐ろしい結果が待っていることを他の社長を見て知っているから、怖くて遊んでいられない。これからも仕事のために努力を惜しむことはない。

 

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