社員を大切にしない会社は滅んでいく
昔、太閤秀吉が名物の茶器や名刀を持っていることを自慢して、徳川家康におまえの宝物は何じゃ?と尋ねた。家康は、「私は殿下のように名物の茶器や名刀は持たないが、命を賭して仕えてくれる五百ほどの家臣が宝」と答えた。この後、家康は豊臣を滅ぼして天下統一を成し遂げる。
会社も同じことで、家臣にあたる社員を宝と思って大切にしていれば、好業績を維持して儲けも出せるが、織田信長のようにパワハラ社長になれば、家臣(部下)の裏切りや背信、怠慢によって自滅する。また、豊臣秀吉のようにマウント癖があれば、部下に嫌われてしまい従ってくれなくなる。
経営者や上司は如何にあるべきかを歴史が物語っているのに、人は同じ間違いを繰り返す。僕は経営者として、業績よりも社員全員を幸せにすることに注目して働いている。会社が大きくなれば、自分よりも社員の方が良く働いてくださっている。それに感謝できない自分であれば経営者として失格だと思うからだ。
管理職も同じことで、部下を育成できない管理者は管理職を果たしていない。部下に、この上司のためならどんなに苦しくても頑張ると思わせる上司であろうとすれば、おのずとみずからの言動も変わってくる。自分磨きをしていれば、部下は成長するが、それは自分が成長してからのことだとわかる。