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会社がなくなれば昇給どころではない

 

和歌山県有田市内にある和歌山製油所を、2023年10月をめどに閉鎖するが、関連企業は各自の責任で対処しなければならず突然の発表に戸惑っている。今年は、政府から3%以上の賃上げをすれば減税もあり期待している従業員も多いが、会社が儲からなければどうしようもない。

 

地方自治体の財政を支えてきた企業がいきなり閉鎖するのはここだけではなく、アツギ東北工場(青森県)も閉鎖を発表して地元の方を驚かせている。赤字続きの本社の苦渋の決断だが、企業が赤字になればどうしようもないということを教えている。そこで働く人は言われたことを丁寧にやっていたはず。

 

これからは、どの企業で働くにせよ言われたことだけ素直にやっていれば給与がもらえる期間は限られており、転職や独立を考慮しながら日々自立の道を模索して勉強することが求められている。昭和の高度成長時代に日本企業をけん引した、年功序列、終身雇用は過去の夢になりつつある。

 

コロナ禍でつなぎ融資を受けて何とか生き延びている企業は多くある。返済が始まればいきなり業績悪化→倒産といった構図が見えている。自社の決算書を見たことがない人もいて倒産して初めて自社が赤字だったことに驚く人もいる。日本企業の多くは業績が悪化しており、そんなに儲けていない。

 

企業で働いている間に、しっかり勉強している人は、資格を取ったり見学に行ったり体験したりして自分が起業するなら、これだろうということを身につけている。あるいは、転職するならこの業種にすれば将来性があると見極めている。今年で68歳になった僕自身も起業して、今でも働き生きのびてきた。

 

学生なら、学生の時にどれほど勉強したかで成績が決まるように、社会人もまた、働いている間にどれほど勉強したかでその人の価値が決まる。それは年齢や性別、門閥などではなく個人の力量によるものだ。ただ言われたことだけやっていればよいという働き方は、もう通用しない時代に僕たちは生きている。

 

 

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