陳腐化した組織は潰れていく
幕末になると、外様大名は御三家との身分差に嫌気がさしているし、下級武士は上級武士との身分差に嫌気がし、商人は武士に対する身分差に嫌気がしていた。固定化された身分制度に対する嫌気が最高潮に達し、天皇の下では皆同じ臣下として平等ではないかと身分制度撤廃の運動が活発になっていく。
会社でも半世紀も経てば役職が固定化され、部下は管理職に対して嫌気がさしてくる。会社を潰すわけにはいかないので、嫌気がさしたままで仕事をする。業績悪化につながり会社は魅力を失っていく。飼い殺しのような会社にしがみつくしか生きられないのかと憤りを感じてもローンを抱えた我が身ではどうしようもない。
欧米では就職して出世などを夢見ていない。仕事のプロになること、スキルアップしてから転職してより良い給与を貰うこと、独立起業して自分の会社を経営することを考える。挨拶ですら彼らは働いている会社名を言うのではなく、仕事の内容を話す。日本人も会社に仕えるのではなく独立起業も視野に入れる時代に来ている。
職場で我慢するのではなく、職場は転職・独立の勉強の場だと思うこと。働いているときに会社の立ち上げ方や事業計画書の作成の仕方。興味のある分野で起業できないかの検証などやるべきことはたくさんある。アメリカにいるときにビジネスの勉強をしている管理職の方を見てきたが日本とは大違い。彼らも勉強して転職や独立を夢見ていた。
自由闊達で面白い会社は創業者が元気に働いて皆をグイグイ引っ張っている会社だろう。大企業では管理職が多すぎて稟議書、会議、ミーティング、打ち合わせ、事前協議、各部署間の調整など要らぬことが多い。そんな会社を飛び出して、自由闊達な会社を自ら興せる日本であるべきだろう。