アパート経営で安定した収入を得ませんかとこんな田舎にも営業の方が来る。中古アパートやマンションを一棟買いすれば儲けは大きくなりますよ。頭金がなくても銀行からの融資は何とでもなりますというのが、建て売り住宅が始まった昔から営業マンの常套句。

 

不動産販売会社ぐるみでお客様の預金通帳の水増しを喜び、それをキチンと調査せずに貸し付ける銀行に感謝し、不動産を手にしたオーナーは、あまりの嬉しさに喜ぶのも束の間で、実際の中古物件をキチンと詳細に調査もせずに巨額の融資を受けて購入している。

 

これでキチンと儲かれば何の問題もないが、儲からないと感謝は憎しみに変わる。購入前の入居者は購入した時はほとんど退去し、購入した中古物件の部屋はボロボロで借り手はいない。大規模修繕するには金がない。家賃収入は少なく、赤字経営で返済できない。

 

話が違うではないかと営業マンに詰め寄っても預金通帳の水増しに感謝し、納得して購入を決めたのはあなただと言われてしまう。そのうち営業マンは異動になり会うことすらできなくなる。新たに赴任してきた営業マンは以前のことは知らないと言う。

 

銀行の融資の方に改ざんされた案件の融資なので何とかしてくれと訴えるが、銀行側は審査が甘かったのは認めるが、あなたが融資を受けたいと思って申請したのでしょ？しかも、売買は成立しているので融資の返済はキチンとしてくださいと言うだけ。

 

家賃保証でアパートを建てたが違法建築で入居者の募集もできないという大手賃貸業者の問題も発覚している。違法建築でなくても儲からない大家さんも多い。昔からうまい話は裏があるから、儲け話には安易に乗らないようにと何度も言われているがこうした被害はなくならない。

 

大体儲けることが出来るなら業者が販売せずに自社でやっている。それを販売したり仲介したりするのは自社物件での賃貸業ではリスクがあると思っているから。銀行だから、大手だから、知り合いだからと安易に信用して不動産以外でも投資するのは危険極まりない。