ガソリンスタンドが消える
1995年当時6万件以上あったガソリンスタンドは、2018年では3万件程度しかない。廃業の理由は儲からないからに他ならない。車は燃費が良くなるし、若者は車に乗らなくなっているし、免許すら持っていない人も多い。そこに少子高齢化で車人口は減少しているし、電気自動車やハイブリッド車が人気。ガソリンエンジンは老い先短いのではないかと思う人も多い。
ガソリンスタンド経営は、どんなに頑張ってもそれだけでは経営が成り立たないようになるだろうと誰もが思っても不思議ではない。最近は、コンビニを併設したアメリカ型のガソリンスタンドも見かけるようになったが、電気自動車の時代になればガソリンスタンドは廃業せざるを得ない。これも時代の変化で、ビジネスは時代とともに変化する。
石炭から石油へのエネルギー転換によってガソリンスタンドは儲かる商売として戦後の日本で広まっていったが、石油から環境にやさしい電気へと変化しだしている現在において、ガソリンスタンドは電気エネルギーの充電所として営業しても儲からない時代になりつつある。何しろ、自宅でも充電できるのだから。
お客様が必要なくなったと思う商品を売ることはできない。次の商売を考えて実行できた企業は生き延びるだろうが、やれない、できない、このままで政府が何とかしてくれるなどと思っている企業は廃業せざるを得ない。しかし、思いもよらぬビジネスを初めて大成功している企業もある。
僕が知っている会社は神戸市長田区で靴の製造販業をしていたが、その後、菓子製造販売に転身し、更に、鉄・スクラップ加工処理業に転身し、今では冷麺の製造販売で成功されている。時代を生き抜くには嘆くのではなく、次に挑戦すべき課題を自ら見つけてリスクを覚悟でやるしかない。