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金融業が生き残れない

 

かつての銀行は朝10時から夕方3時までしか開いていなく、預け入れ、引き下ろし、振り込み、融資の申し込みなど、その時間内に銀行窓口に行かなければ対応してくれなかった。窓口の女性行員は銀行の花形、男性行員だけでなく、お客様から「うちの嫁に来てくれないかい」というお声がけもあった。

 

その銀行が低金利であえぐようになり、保険や投資信託なども扱うようになり、ノルマもきつくなり、融資の矛先も会社から個人の不動産ローンになった。さらに、最近では金融にICTAIが入ってくるようになり、イオンやセブンなどの小売業、システム開発の会社などが参入するようになった。

 

現金決済が世界の潮流から外れるようになり、海外ではスマートフォンのアプリを使ってその場で決済するシステムが主流。決済された金額は即座に自分の口座から、相手先口座に振り込まれる。支払いにクレジットカードすら使わない。人々が海外旅行しても現金為替交換しなくなっている。

 

日本に旅行に来る外国人は、現金支払いとご老人が多いのに驚くが、それほど日本はフィンテック(金融技術)に関しては遅れている。金融機関が二の足を踏んでいる間に、アマゾンなどの小売企業が、こうした決済システムを初め、お金そのものもビットコインのような仮想通貨になる恐れもある。

 

競争は今までにないほど厳しく、手数料収入だけでは儲けが出ないようになってきている。現金を扱わない、電子通貨を使う、仮想通貨を扱う、など通貨そのものがアナログからデジタルに変わりつつある。融資の相談も行員ではなくAIに聞いて判断されるようになっている。

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