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黙って辞める社員

 

会社を黙って辞めていく人がいるが、往々にしてそうした人を社内の人は悪く言いがち。「あいつは根性がない」「黙って辞めるなんて許せない」など、しかし、僕は黙って辞めていくほど職場に嫌なことがあったのだろうと思うようにしている。そうしなければ、また同じことが繰り返されるかもしれないからだ。離職するにはそれなりの理由があるが、それすら言えないほど辛いのだと思う。

 

社内の問題点を一番認識しているのが黙って辞めていった社員ということはよくある。反省できなければ会社にとって大問題なのに、問題を洗い出して解決できない会社はたくさんある。辞めていった人間が悪く、残っている人間は良いという考えは業績を下げる大きな原因なることに気が付かない。「我慢が足りない」では、済まされない大きな問題点が社内にある。

 

上司がきつくてついていけない。仕事の指示がバラバラで言っている内容がコロコロ変わる。「あんたあっちに行ってよ!」「臭いわよ!」「こんなこともできないのか」など、苛めが強い。自分が一番偉いと思い込んでいる上司で、話し出すと長くて自慢ばかり。上司が部下の悪口ばかり言って、同調しないとにらまれる。仕事が終わってもなかなか帰らしてくれない…。

 

そんなことが僕の会社もこれまでにあり、そのたびに僕は素直に彼らの話に耳を傾け、自分の会社の改善に努め、従業員が働きやすい環境を整えてきた。創業時には、従業員から叱られることが多かったが、今では多くの従業員から感謝されるまでになった。これまでに退職していった人たちの忠告や支えがあればこそ、今の会社の繁栄があると彼らに感謝している。

 

自分の理屈で押し通し、感情的になる人も多いが、僕は自分の理屈だけでなく、相手の立場も尊敬してお話を伺うようにしている。そのときには感情的になるのではなく、冷静沈着にして相手の話をしっかり最後まで伺うようにしている。自分が恥ずかしいと思うこともしばしばで、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

 

10年以上前に退職した社員でも、いまだにお付き合いしている方もいて、フェイスブックなどで近況を伝え合っている。僕のことや会社のことを好いてくださっていることに感謝して、これからも社員に優しい会社であろうと決意している。生きている限り反省点は出てくるので謙虚でいようと思う。

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