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銀行員のリストラが始まった

 

銀行といえば人気の就職先で一流大学卒の学生が都銀に就職すれば家族皆で祝ったものだ。パリッとしたスーツに身を包み、一部上場企業しか相手にしなかった都銀は、金融機関で働く人のあこがれの的だった。戦後、株を買うなら電力会社か銀行にしろと言われていた。その銀行が行員のリストラを発表するまでになった。

 

昔は、銀行員は取引業者を回り、売り上げの集金や小銭への両替、定期預金や融資の相談、土地のあっせんなど企業にとっては相談しやすい相手だった。支店に行ってもきれいな建物で受付の窓口の行員からして美人で笑顔ヨシだったので、嫁の相手として支店長に相談したぐらい。

 

でも、最近は銀行に行くことが少なくなった。預金や引き出しはコンビニのATMに行けば24時間営業しているし、振り込みはスマートフォンやパソコンで済ませるし、融資の申し込みすらネットで済ませることが出来る。銀行から指定された日にちに合わせて行くこともない。銀行員も取引業者のところに毎日伺うことがなくなった。

 

かつて現金支払いがほとんどだったが、クレジットカード払いが主流になり、スマートフォンをかざすだけの電子決済もできるようになるとお財布を持ち歩くことが少なくなった。小銭がないと電話ができないということもなくなったし、両替するために必要でもないものを購入しなくてもよくなった。

 

IT化によって仕事がなくなりつつある銀行では人が余っているのだろう。栄枯盛衰の如く時代は確実に変わっていく。かつての栄光は輝きを失い、現金決済ではなく電子決済などの新しい産業が勃興してくる。人がやっていた仕事をロボットや人工知能が取って代わりつつある。その波についていくしかない。

 

フィンテック(金融技術)の発達によって、人が介していた仕事をパソコンが処理するようになった。これまでやってきた仕事がなくなることは昔にもあり、炭鉱で働く人が石油に代わり仕事を失くしたし、下駄職人は靴メーカーに仕事を奪われた。そのたびに人は新たな技術を身につけて家族を養うためにコンチクショウと思いながらも働き続けた。

 

 

 

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