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日本のサラリーマン社長

 

日本の大企業の社長さんはお飾りになっていて、まるで江戸時代のお殿様。豪華絢爛な社長室は自社ビルの最上階で、エレベーターも役員専用、専属の秘書は美人ばかり数人、社用車は最高級豪華黒塗りのセダンに白い手袋の運転手付きと決まっている。現場の見学には、お供の人を数人引き連れて行き、現場責任者から説明を受けるだけ。

 

創業して世界一の会社を創ったアップルのスティーブ・ジョブズは、Gパンに黒のカットソーでいつも秘書もつれずにひとりで動き回っていた。現場見学などしないが、現場の指揮をして仕事の進捗度が遅れていると烈火のごとく怒りをぶちまける。まるでホンダの創業者、本田宗一郎のようだ。

 

入社してから出世し、最高位が社長の位。日本の大企業の社長さんのほとんどはこうしたパターン。海外の社長さんは、株主がスカウトした他企業を渡り歩いている社長業を本業としている人。株主は数年内に企業の業績を上げて株価を上げる事業計画と実行力を持っている人を社長にする。

 

欧米の新社長は業績のみを上げるために行動しなければ、株主に首を切られる。日本の新社長さんは、サラリーマンの頂点に上り詰めたのでノルマなく、業績に関係なく接待交際に明け暮れることができる。カッコよく背広を着ている企業が、擦り切れたGパンにヨレヨレのTシャツを着ている若者企業に駆逐されているのもうなずける。

 

一匹狼のように忙しく最前線で動き回って、トップ営業や技術開発に出かけているのが欧米の社長さんなら、遠くからでもあいつはただモノではないと思わせる行列を作って衣装も威圧的で上から目線で話しかけてくるのが日本の社長さん。内部告発に慌てふためいている姿は日本の企業風土。

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