銀行は金のある者に貸す
僕のメインバンクは三井住友銀行ですが、地元には紀陽銀行という有名な銀行がある。この銀行からは、多くのことを学んだ。銀行から住宅ローン融資を受けようと支店の方と話し合って融資の案件をまとめたが、突然、追加保証が必要と本店から指示がありどうしようもないと直前に言われたことがある。
そのまえには、運転資金の融資をお願いすると同額の定期をすれば貸し付けると言われて驚いたこともあるし、定期のつもりで現金を預けると保険の積立で、その保険会社が倒産したからお金はなくなったと言われたこともある。返済の猶予を頼むと、朝9時から夕方3時まで融資の椅子に座らされ続け、何しに来たのかと担当者から言われたこともある。
銀行というところは融資を受けたり、信用して言いなりになるところではなく、普通ないしは定期でしか預け入れしてはいけないところだと肝に銘じることになる。貯金をたくさんしていると融資の話を持ってきてくださるが、お金がないときは融資してくれないのにとおかしくもある。
当社の常務は住宅ローンを地元の三菱東京UFJ銀行に申し込んだら断られたと憤慨していたので、当社の三井住友銀行に話をしてすぐに融資がおりられるように手配してあげた。三菱東京UFJ銀行の方が、当社に来た時にその話をしたら大いに恐れ入っていたが、銀行とはそんなものだとつくづく実感した。
会社経営していると新規事業への投資、運転資金不足など早急に現金が必要なことがある。それを融資によって補うのだが、銀行からの融資には不動産の担保、資産のある企業や人物の保証などを求めてくる。最低でも審査に1ヶ月から2ヶ月は見込んでおかねば現金は手元に入ってこない。
そんな銀行の態度に企業は内部留保金を貯めるようになってもおかしくはない。あのトヨタですら、銀行からの融資を断られて日銀に頼み込むという考えられない行動に出ている。当社も、自分自身の経験から融資は受けず自前の資金で会社の運営をしている。系列企業でもない限り、簡単に融資はおりてこない。