従業員を幸せにしてこそ社長でしょ
最初は、たったひとりで会社を作って自分のやりたいことをやる。そのうち、働く人が欲しくなり一緒に働いてくださるパート社員をたった一人しか雇用できないが雇ってみる。最初に頑張ってくださるパートの方が支えてくださることで会社は大きくなり、更にパート社員を増やしていく。
会社は儲けを出せるようになり、これまでパートで働いてくださっている方を正社員として雇用する。更に会社は大きくなり、一緒に働いてくださる正社員やパート社員の方が増えてくる。20年も経営していると、長く働いてくださる社員の方は、それこそ自分の会社だと誇りをもって生涯働こうと思ってくださっている。
そうした思いは、新入社員の方、パート社員の方にも伝わっていく。この会社でずっと働きたいと思ってくださる社員が増えてくる。彼らは自分の会社、自分の職場に愛着を持って働いてくださるので儲けを出していける。社長になって20年もすると、自分がやりたいことをやってみたいという意識が変わる。
自分がやりたいことだけやる会社から、そこで働くすべての人が幸せを感じていただける会社の運営をしなければならないという責任を感じるようになる。末端の現場で働き、汗を流し、涙を流している社員ひとりひとりに向き合って、彼らの悩みや問題点を修正し、健康に気を使うようになる。
末端の現場で汗を流して働いてくださっている人を見ると、僕は心から頭が下がる。雪深い駐車場で生徒様を出迎えているインストラクター、凍えるような寒さの中でティシュを配っているインストラクター、生徒の方の難問・奇問・珍問に必死になって回答を見つけようとしているインストラクター…。
本社にくるいろいろな出来事に対応してくださっている人々、受話器を持って頭を下げている事務の方、新規提案を成功させようと必死になって動き回っている社員、全国を巡回して説明会や研修会をしているスーパーバイザー、全国から集まってくる大量の請求書の山を黙々と処理している経理の方…
いつも笑顔で接してくださる加盟校のオーナー様、悪条件が重なっていても笑顔を絶やさない加盟校のインストラクターの皆さん、教室での不手際を笑顔で許してくださる生徒様、その一人一人の人生に感謝し、より豊かなものにしなければならないという使命感が社長には生まれてくる。