仕事のできる人、できない人
業績が下がるとイライラして感情的になり、指摘ばかりする人、理屈ばかり述べる人、泣きついてくる人、支援ばかり要請する人、支払いの繰り延べをお願いする人、文句ばかり言ってくる人などが多くなります。仕事のできる人は「俺が何とかするから、黙ってついてこい!」と言うだけです。その人の実力がわかるので面白いです。
会社が赤字になると、現場の部下を捕まえて仕事のやり方で指摘することが仕事だと勘違いしている上司や管理職の方が多くなる。長々とダメ出しをして、どうして君はいつもこうなんだと叱ることで業績は上がると思い込んでいる。今日はしっかり部下を指導してやったと自己満足しているが、それで業績は上がらない。
会社の業績が傾いてくると、部下の不満ばかり言っている上司がいる。あいつは出来が悪いので動きが鈍い、こいつは言うことを聞かないのでどんなに言っても無駄ダ!あいつは無能だから何を教えてもできない!…そう話しているあなたはどうなの?と聞きたくなるが、えてしてこうした上司や経営者が多いのも事実。
儲けがなくなると、理屈ばかり言っている上司や経営者、数値分析ばかりやっている上司や経営者も増えてくる。入会者の推移グラフ、売り上げの推移グラフ、経常利益の推移グラフなどを睨みながら自説を滔々と述べる上司や経営者…現場にも行かないでどのように行動して業績を改善したのですかと聞くと黙ってしまう。
仕事のできる人は、こうした行動をとらないで自分ですぐに動き出しているので部下に対しては指示しか出さない。「黙って俺についてこい!」的な発言しかない。やるべきことはわかっており、やってくれさえすれば業績を改善できると思って行動している。仕事のできる人にしか観えない全体像と未来を予見する能力は凡人には理解しがたい。
やるべきことが観えている指示だしの場合、敵を作りやすいし反感されることも多々ある。これまでの指揮系統を任せてきた上司が反抗すれば、慕っている部下たちは、それ以上に反抗する。胃に穴が空き、苦痛に耐えて現場の最前線で指揮を執り続けなければ業績は改善しない。その覚悟が改善を任されたトップに求められる。