管理職の業務内容
総合スーパーが日本中に作られて行った時代、街の人々はこぞって総合スーパーにお買い物に行き、安くて便利で豊富な商品に圧倒されたものです。地元商店街の人もまた、自分たちの仕入れ値よりも安く消費者に売られているのを観て、とても太刀打ちできないと思ったものです。
それが今や、専門店に押されてしまい、家電は○○、子供服は△△、衣料は××、日曜雑貨は○○、というふうになってしまいました。お客様は、総合スーパーが仕入れているビジネスモデルで、大量仕入れで仕入れ値を安くしていることより、もっと魅力ある商品が欲しいと思うようになりました。
総合スーパーの管理職に、自分でデザインして、自分で製作して、自分で買い取って販売するというリスクは業務内容にありません。あくまでも、売れ筋商品を見つけて大量仕入れでどこよりも安く販売することが求められています。安さこそ総合スーパーの魅力だと信じていました。
専門店は総合スーパーのバイヤーには太刀打ちできませんから、自分で商品開発のリスクを負うようになりました。みずから世界中を見て回り、魅力ある商品を見つけたり、デザイン力を身につけて、自社開発した商品を販売するようになり、それが、消費者に受け入れられるようになりました。
こうした業務内容は大企業の管理職には求められていなかったのです。しかし、後がない専門店の人々は、如何なるリスクも負う覚悟で何にでも挑戦できたのです。管理職は、今ある仕事を如何に効率的にこなすかを考えますが、まったく新たな創造の仕事はできませんでした。