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苦悩する総合スーパー

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イトーヨーカ堂の売上高は前期比2.0%減の1兆2859億円。営業利益は、83.4%減の18億円。純損益にいたっては68億円の赤字ですし、イオンは、売上高2兆1172億円。営業利益は25億円、アピタ、ピアゴなどを運営しているユニーは、売上高7456億円。営業利益は104億円となっていますが、どこも業績不振で苦しんでいます。

 

街で一番安く、大量に商品が陳列され、お買い物に行くなら総合スーパーだった時代は終わり、それよりも品ぞろえも多く、より安い専門店が台頭するようになり、衣料品や日用品、電化製品では、ユニクロ、無印良品、ABCマート、ZARA、100円ショップ、しまむら、ニトリ、ヤマダ…生鮮食品では、より新鮮で安い産直市場などにお買い物に行くようになった。

 

20年ほど昔から、アメリカに行くと大型ショッピングモールがガラガラで、ロードサイドの専門店が人気となっていた。商店街から市場に人気が移り、市場から総合食品スーパーが生まれ、総合食品スーパーから衣料品も扱う総合スーパーになり、大型化してモールになっていったが商品の魅力はどんどんなくなっていった。買いたいと思わせる価格やデザインではなくなった。

 

陳列の仕方も、一律で綺麗にしているが、店員は黙って突っ立ているだけで、話しかけることもない。全国どのモールに行っても同じブランド、同じお店、同じ商品。大衆が魅力を感じ、産直市場にある売り子の掛け声や賑わいはない。今や、高級ブランド店でもすぐに傍に来て、僕の名前を覚えてくれて話しかけてくれる時代なのに?商品説明もネットの方がわかりやすい。

 

都内でフレンチを食べるときは、高級食材の説明を聞いて納得するが、同じことを地方、例えば、北海道の富良野では、富良野産の食材を使った魅力あるフレンチが食べたいと思う。地方には、地方ならではの魅力ある商品があるが、スーパーにはそれが全くない。しかし、地元市場やロードサイド店、産直市場に行けば地元の魅力ある商品をたくさん見つけることができる。

 

総合スーパーや百貨店の半世紀ほども変わらない陳腐な陳列、何の疑問も抱かないのだろうかと不思議に思う。その間に、専門店の陳列は洗練され、入ってみたくなるディスプレイをしているし、販売員の接客スキルを磨いてきている。ただ商品を画一化して綺麗に並べ、ニコリともしない販売員がいるだけで儲かる商売などないが変化はあまり見られない。

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