不動産は立地で選ぶ
都会の不動産価格は駅から5分以内なら下落率は低い。駅から遠くなるほど不動産価格の下落率は高くなる。少子高齢化の日本では、遠くまで歩いて帰るのは辛いと感じる方が増えてくる。郊外の戸建てがなかなか売れないのは、若い方が少ないから。反対に駅近のマンションが売れるのはシニア層が増えているから。
昔から、不動産購入は立地で選ぶと間違いはないと言われ、どんなに高額でも好立地なら値上がりすら期待できた。駅から15分離れた新築マンションを買うなら、駅まで5分以内の中古マンションを購入した方が下落率は低くなるので、資産として所有するにも駅近の方が得だろう。
賃貸であっても、こうした立地は同じことで、駅近のマンションに住みたいという方は多い。家賃は割高になるが、それでも駅近に住もうとする方が多いので、駅近の中古マンションを購入して賃貸ししてもよいだろう。購入ローンの返済分程度の家賃収入は入ってくる。転売するにも駅近であれば売りやすい。
幾つかのマンションを購入して賃貸ししている方もいる。家賃収入で返済ローン分以上に儲かっていると話してくださるが、空き家になれば収入は途絶えるし、30年もすれば大規模修繕が待っている。そのときの修繕積立金は確保できていないことを考えれば、大家さんになるのは考えもの。
不動産のプロがやっているのは、都心の一等地にマンションを一棟丸ごと所有して賃貸にしているが、バラバラに部屋を購入して賃貸ししている例は観ない。プロに例がないというのは、大規模修繕になると所有者が集まって資金が出せる人と出せない人がいて話がまとまらず水漏れなどがひどいマンションになりがちだから。