わかるとできる物語 第4章 1 加盟オーナー様の暴走
FCに加盟された企業経営者の方は儲けが出るようになると、どんどん教室を増やしてくださったが、教室が増えると徐々に傲慢になり、自分勝手に教室を運営したり、ロイヤリティーをごまかしたり、本部を非難するようなったり、自分たちで映像授業を制作して独立する方も出てくるようになった。こうした方に従うオーナー様も出てくるようになる。
当時の僕は45歳、FCに加盟してくださっている企業経営者の方がご年配で、理屈っぽいし、押しが強い。FC募集を始めて2年ほどで、エリアをあらかじめ申請して、知り合いのオーナー様に転売して儲ける方や直営教室の業績が思わしくないからと、好業績で儲けているオーナー様が他のオーナー様を指導して指導料を受け取るといったこともあった。
直営教室の実績が思わしくなく、加盟校指導をしようと思っても、加盟校様の業績の方が良ければ相手は納得してくださらない。僕は、教材製作もあり、直営教室は担当者を決めて運営させていたが、業績が低迷しており、とても加盟校様に信頼される状態ではなかった。加盟校様は、必然的に好業績の加盟校様を頼るようになりFC本部指導は無視されていた。
山口常務や僕は、加盟校様を巡回して経営指導していたが、FC本部のスーパーバイザーや直営教室スタッフはまったく信用されない。僕は直営教室の立て直しに取り組み、山口常務はFC本部の指導に従わない加盟校様の対応に追われる日々が続くようになった。何としても直営教室の業績を回復させる必要があったので、僕は教室運営のノウハウ集「わかるとできる教室運営マニュアル」を書いた。