若気の至り
わかるとできる本社は東京池袋にあり、近くに「東京チカラめし」という焼き牛丼店がある。2011年6月に1号店を池袋にオープンして、たった2年で130店舗になり、ひと月に20店舗出店することもあった。2014年6月には約60店舗で黒字店舗は2店舗だけの状態となり売却した。経営母体の三光マーケティングフーズは、「出店に伴う人材育成がついていかなかった。」と話している。
儲かるビジネスモデルを確立すると、企業経営者はイケイケドンドンで出店を加速するが、どんなに儲かるビジネスモデルであっても、そのオペレーションを理解して、実践してくれるスタッフがいなければ儲からない。お客様からソッポを向かれたお店は、その後、どんなに頑張っても二度と儲かることはない。できるスタッフを育成してから出店しないと大失敗する。
優秀なスタッフがいなければ、躊躇するスタッフが多くなり、注文してからお客様の前に商品が出されるまで時間がかかり過ぎたり、味に統一感がなくなり、お店によって味がバラバラだったり、清掃が行き届いていなくなり、お店や調理場、トイレが汚いというイメージをお客様に持たれたりして、二度と行きたくないお店にしてしまう。同じ看板を出す以上は、その看板がどこでも、いつでも、信用できるものでなければならない。