借金するのが当たり前だった昭和のビジネス
戦後の昭和(1946〜1989)の日本は、年平均でおおむね 8〜10%前後の実質経済成長率を続けた「世界史的にも異例の超高成長期」でした。人口は爆発的増加、焼け野原で何もない時代、人々はあらゆるものを必要としていました。つまり、何でもいいから作れば売れる時代だったのです。
借金して工場を建て作れば数年で利益が返済を上回る時代。しかも、物価上昇でとにかく借金してでも土地や物を買っておく方が良かった時代です。借金して買った土地や株が数年後は二倍になる。住宅不足も深刻で建売を販売すればすぐに売れた時代です。給与の上昇がローン返済をすぐに楽にしてくれた時代です。
人々はあらゆるものを買いあさっていた時代です。高額品が飛ぶように売れ、借入金もうなぎのぼりですが、金融機関は土地などの担保があればすぐに貸してくれました。1億円の土地を担保に8千万円借り入れても、数年後、その土地の評価が2億円になりもっとお金を貸してくれます。
借金しない人や経営者はバカではないかと思われた時代でした。僕の友達もアメリカ村の商業ビルを一棟買いして、半年で1億儲けたと自慢していましたが、バブルが崩壊して破産してしまいました。琵琶湖に保有していた数千万円のクルーズ船も投げ売りでした。いつまでも良いことは続かないのです。
土地を買いあさっていた人々は悲惨でした。北海道の原野、山間部や沿岸の別荘地という名の荒れた土地、売りに出しても買い手がいません。そんな時代にアパレルの会社を経営していたので借金はしない、土地や株には手を出さないでいたことが幸いしました。やっていれば、倒産していたでしょう。


