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官は民より強し

 

日本国有鉄道や道路公団、郵政は多額の借金を抱えていたので民営化され、そこで利益を得ている人たちは大反対した。どんなに借金してもすべて税金で補ってくれるからで、公務員から外されることに対する反対は凄かった。これで年功序列、終身雇用が失われると叫ぶ声が上がり、民間で働く人は不思議な感覚に陥ったものだ。

 

許認可制の日本では、いろいろな許認可が必要だが、汚職にまみれた公務員は認可や許可して欲しいなら賄賂をよこせと新聞記者などを通じて言ってくる。直接受け取らないで仲介者をたて自分の手を汚さない。行政の役人はトップの方になると公共事業の指名入札でキックバックを家族に渡すようにして自分の手を汚さない。

 

高級官僚や大物政治家は、天下りを何度も繰り返して巨額のお金を手にする。本当にこの国を豊かにしたいならこうした天下りを止めなければならないが、幾度も挑戦しては失敗している。利権国家のしがらみはそう簡単にはなくならない。官僚は、いくつもの財団、協会、銀行などあらゆる癒着がありそうな企業に天下る。

 

毎年、恒例のように多くの官僚が天下り、数千万円の退職金を手にして渡り歩く。民間企業は政府の仕事を貰うために避けては通れぬと思い、退職した官僚や政治家は、チョットした口を聞けばよいと思っている。何しろ、先輩から後輩にあの仕事をこちらによこせと言われれば断れないし、自分が退職したときの天下り先を失くす。

 

こうしたことを80年もやっていれば、国は莫大な借金を抱えるようになる。わかっちゃいるけどやめられない。官僚も政治家も天下り先の企業や団体もこの国税をむしり取るシステムに介入しようとしない。法律を変えようともしない。むしろ、税収が足りないからもっと増税しなければならないと詭弁だろうと思われる主張がまかり通る。

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