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ベトナム戦争反対を言い出したのは自国の若者だった

1964年8月、ベトナムのトンキン湾で北ベトナムにアメリカの駆逐艦が攻撃を受けた事件をでっち上げてアメリカはベトナム戦争へと介入していく。ベトナムがどこにあるのかも知らない若者が正義の戦争だと大統領から言われ戦っていた。

 

黒人ボクサーのモハメドアリはこの時、徴兵に応じず戦争反対だと言ったことで多くの非難を浴びた。しかし、徴兵される若者はこれに同調して徴兵に応じず戦争反対運動訴え、反戦運動は全米各地に広がっていく。

 

政治家や大人に対する反発から世界中に反戦を訴える若者が出てきて現実社会から逃避する運動も起こるようになる。ベトナムではゲリラ戦に疲れたアメリカ兵が村人を虐殺する事件まで起きアメリカは敗北しベトナムから撤兵している。

 

今のロシアにもこうした反戦を訴える若者がいるが、言論の自由が保障されていない独裁国家ではアメリカのように大きな運動にはなりにくい。ちょうど、香港の民主化運動が厳しい統制によって締め出されたように。

 

国家権力を掌握した独裁者に生活を保障してもらい、むごたらしいことにも目をつむり、デマを流して民衆を貧困に陥れ、自分は贅沢な暮らしを保障してもらう。そんな非人間的な生き方のどこが良いのか僕にはわからない。

 

戦争は人殺し以外の何ものでもない。戦場では殺されないために敵と感じる者は、たとえそれが民間人や女、子供であってもすべて殺してしまわなければ安心できない。そんな恐怖心にかられるのが戦場。そこに正義はなく、ただ殺しあう人がいるだけ。

 

しかも殺しあっている兵士は貧困にあえぐ人々。貧困ゆえに兵士に応募した若者。贅沢な暮らしが保障されている政府高官や要人ではない。贅沢な暮らしをしている彼らは兵士を戦場に追いやるが、自分の家族は戦場からはるか離れた別世界で暮らしている。

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