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平成元年は1998年、そのとき日本は

1998年、世界の企業における時価総額ランキング50社の中に日本は、32社もある。トップ5はすべて日本企業で、世界トップ企業はNTTだった。この年、12月29日の大納会で日本の株価は3万8915円の最高値だった。

 

バブル最後の年、お金は湯水のごとく湧いてくるといった感覚で、贅沢三昧の暮らしが普通の人でも当たり前だった。土地や不動産、どの株でも買えば値上がりする。東京23区の土地の値段でアメリカ全土が買えるといった状態だった。

 

それから30年、世界の企業における時価総額ランキング50社の中に日本は、たった1社しかない。35位にトヨタ自動車がランクインしているだけ。世界ナンバーワンの時価総額になった企業はアメリカのアップル。

 

トップテンにアメリカ企業は8社、残り2社は中国になっている。日本企業の時価総額はこの30年間で伸びているが、世界の企業の時価総額はその伸びをはるかに上回る。しかも、この30年の間に起業した企業の伸びがすごい。

 

日本は起業家が育たないが、世界は起業家が世界のトップ企業にのし上がる新陳代謝が活発に行われている。アップル、Amazon、マイクロソフト、Facebook、アリババなど30年前になかった企業が世界のトップテンに入っている。

 

起業家は大胆に改革を行うが、その後継の経営者は守りになりがち。現在でも世界で戦える日本企業は創業者が経営者の場合。日本再生には、再就職支援よりも世界に打って出る起業家を育てる必要があると思う。

 

 

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