人は戦争が好き
対戦ゲームでもアクション映画でも戦闘シーンは大人気。正月には20年以上のシリーズになっている宇宙戦争映画を家族で観に行った。科学が発達しているのに相変わらず戦闘機に乗って戦っているし、銃を手にしている歩兵がいてロボットを操縦しているのも人で、大量に手に汗握る殺戮が行われている。
人が戦場に出向いて人を殺すことが、あれほど科学が発達した時代に必要なのかと思う。今の時代でも人を戦場に出さず、無人兵器で敵を滅ぼすことが可能なのだから、ロボット対ロボットや通信回線を奪い合うコンピューターウイルス対ウイルス対策ソフトが戦争の最前線なのだろう。
味方の損害を最小にして、敵に対して大いなる損害を与えればいいのだから、兵糧攻めは太古よりの戦法。ネットによって経済が運営されているのだから、ネットを使って金融システムに入り相手の財産を奪い取ってしまえばよいし、交通網などのインフラもネットで管理されているのだから混乱させればよい。
21世紀までの戦争は相手国の兵士をできるだけ多く殺し、戦えない状態に持ち込むことが勝利だったが、戦えない状態にするなら敵国のネット回線をウイルスによって自由にコントロールできれば済む話。大陸弾道弾ミサイルなどは必要なく、通信回線を使えなくしてアメリカの金融システムを混乱させ、降参だと言わせればよい。
武器を持って人を殺しに来るのであれば、ロボットで対戦して相手をやっつければ済む話。現在は人が遠隔操作で操縦するロボットだが、AIが発達しているのだからもう少しで人が操縦しなくても自律型対戦ロボットが敵を識別して正確にやっつけるようになる。
今でも、兵士に最新型の銃を持たせて最新式の無線機を身につけて敵と戦えるようにするには、相当技術的な訓練と熟練が必要で研修費用と時間は膨大になりつつある。一人の兵士に膨大な費用が掛かるなら、AIロボットの方が安上がり。映画のようにたくさんの兵士が死ぬような戦い方は21世紀でもしない。