車中の乗客は皆さんスマホを観ていた
年末年始の移動では電車や飛行機など交通機関に頼ることが多い。僕もかつてはそうした一人だった。今から40年以上前、駅の売店で新聞や書籍を購入して牛乳瓶に入っているコーヒー牛乳を1本買ってその場で飲み、電車の中では駅弁を食べる人やプラスティック容器のお茶を飲む人などに交じって帰省していた。車中でソニーのウオークマンを持ち込んで大きなヘッドフォンをかけて音楽を聴いている若者が数人いるぐらい。
2017年、年末年始では車中のほぼ全員がスマートフォンでゲームをしたり、写真を編集して投稿したり、家族や友達とラインで連絡しあっていたり、無線のヘッドフォンをかけて映画を見ている人や音楽を聴いている人、電子書籍を読んでいる人、漫画を読んでいる人、株の売買をしている人、銀行振り込みをしている人、ネット検索している人、お買い物をしている人、仕事をしている人すらいる。
こうした現実は、日本だけでなく世界中で起こっている。スマートフォンが生まれてから20年、世界中で、スマートフォンでできることが増えており、スマートフォンなくしては仕事も生活も成り立たないと感じるようになり、どこに行くにも、寝るときすらもスマートフォンがなくてはならない状態になっている。アプリが広がりできることが増えているので、益々スマートフォンが便利になり離せなくなっていく。
どこまでスマートフォンは進化するのだろう。すでに話しかけるだけで何でも答えてくれる便利さもある。お天気も教えてくれるし新幹線やホテルの予約だってできる。これまで外出するときにいっしょに持ち歩いていた携帯音楽プレーヤー、カメラといったモノがドンドンスマートフォンにとって代わられている。今でも持ち歩いている財布(カードや現金)がスマートフォンにとって代わられるのは時間の問題。
20代までの若者はスマートフォン世代で、パソコンよりも最初に操作したのがスマートフォン。彼らが今起業家になり、不便だと感じることをスマートフォンのアプリを作ることによって起業している。彼らのアイデアが発表されると、世界中の大企業や投資家が企業買収や投資によって更なるチャンスを広げている。社長は10代なのに社員は30代といった会社が増えつつある。