家を買えば安心?
若い人が家を買えば将来安心だと考えていればそれは間違いで、なけなしの蓄え300万円を頭金にして残りを借金して不動産を購入し返済しているのと、同じ程度の家賃を支払って300万円の貯金があるのとでは、後者の方がリスク回避になる。
不動産を購入してから事故にあう、癌になる、災害に合うなどの状況では現金の持ち合わせがないので対応する能力は限られている。働けなくなったときに貯金がなければすぐに困ったことになる。
不動産を購入して数年で売却をすればかなりの損を出し、多くはローン残債の方が多くなり、不動産を手放してもローンが残っている。不動産は売れば現金が入ると思っていたが借金だけ残ったという手痛い目に合う人も多い。
少子高齢化で家が欲しいという需要が先細りして、家を売りたい人が増えれば不動産は値下がりする。地方や郊外ではこうした傾向が強く出てくる。災害で不動産に修理が必要な時、自己所有なら自己負担だが、賃貸なら引っ越せば済む。
こうしたリスクを考慮しても欲しい不動産は、資産の目減りを無視して、ただ、その場所で生涯暮らしたいと思える物件。山が好きで、山荘に暮らしたい、海が好きでビーチのそばで暮らしたいなどだろうか。
僕は、不動産の所有には懐疑的で賃貸で充分だと思う方。生活スタイルに合わせて広さや場所などを変えていきたい。若い頃は都会で暮らし、中年になればリゾート地で暮らし、老人になれば海外の保養地でのんびり暮らす。