権力と金の魔力
知事や議員は、当選して「先生!」と呼ばれるようになり、権力も手に入れる。特別な人間だから税金を私的なことに使っても平気だし、そのそも、自分は公私ともに公務であると勘違いして、温泉旅行でも家族旅行でも、運転手付きの車を私的なことに足代わりに使っても当然だと思い込んでいる。
「先生と云われるほどのバカでなし」という言葉もあるが、先生と云われる人は、得てしてエラそうな態度をすることに慣れている。エラそうな態度とは、人を見下す態度なので、権力がなければ、誰も言うことを聞きたくない人間になるということ。権力に憑りつかれるとこうなるんだと恐ろしくなる。
政治家だけでなく、教育者、企業経営者などもまた、同じように権力の魔性に憑りつかれている方を見かける。税金や公金、会社の資金を自分の私的なことに使い放題で、見下している誰よりも贅沢な車、住まい、洋服、雑貨、宝飾品でなければ気が済まない。お金の魔性にも憑りつかれて、あさましい姿をしている。
役職は責任職であり、1年間で達成するべき目標が設定されている。それができなければ無能だと評価されてもおかしくない。しかし、多くの場合、目標はいい加減で、役職をかさにきた横柄な態度が目立ち非常識な態度が目立つ。贅沢するようになり、多くの部下を泣かせても平気になる。
チヤホヤされると人は驕りがち。チヤホヤされ続けていると、チヤホヤされないと腹が立ってくる。自分は、誰からもチヤホヤされる存在なのに、どうしてこの人はそれができないの?「あんた、何様のつもりなの!」と怒鳴っている立派な方を見かけるが、そんなあんたこそ反省しなければならない。