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日本では中古不動産が主流にならない

 

欧米では新築不動産より中古不動産の方が圧倒的に売れている。何しろ、都心に近く便利で徒歩圏内で生活できる。新築物件は郊外で車がなければ生活できない。値段は、新築物件の方が安いこともある。それほど、欧米では中古物件が人気。

 

しかし、日本では新築物件が人気で、中古物件は最近まで人気がなかった。新築物件の価格高騰を受けて都心では中古物件が人気となっているが、田舎では新築物件の方が圧倒的に人気。何しろ、中古の戸建て物件はリフォームが高額。

 

日本は高温多湿でしかも地震大国、台風の通り道、風水害の多発などで建築基準が見直されている。もっとも近くでは2000年に見直され、この基準を満たす必要があるため、中古物件をリフォームする際は耐震補強(1981年以前の物件)が義務つけられている。

 

また、築古戸建の場合、立て直しするには道路幅を拡張する必要があり、狭小住宅では建て替えできない状態。やむを得ず、リフォームにして暮らさなければならないこともある。それを知らずに購入して建て替えしようと思っていた人は後悔することになる。

 

耐震補強が義務つけられていなくても、木造建築の場合基礎部分が腐っていたり、水回り(キッチン、トイレ、洗面、浴室)に腐食が見られたりする場合がよくある。しかも、1枚ガラスの窓で遮音効果がなく、断熱材の不足などでエアコンをつけなければ暮らせない。

 

結局、中古物件を買ってもリフォームせざるを得ず、高くつくので新築物件が売れていく。災害大国の日本では大災害があるたびに建築基準が見直され、旧建築基準で建てられた物件は災害に弱くもろくなっている。人気がないのはそうした理由から。

 

駅近は道が狭く、消防車や救急車が通れないような路地に戸建てが密集しており、都市計画が未整備のままで売るにも売れない中古物件が田舎にたくさんある。駅前再開発するにも人口減少で予算がない。20年もすれば自治体すらあぶない。

 

 

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