生き物の凄さ
人は食事をして生きている。食事によって生きていくための栄養を得ている。人は細胞の塊で、細胞は分子の集まり。食事から得た新鮮な分子は、人の老廃した分子と入れ替わって新陳代謝している。1年もすれば、人の分子は食事から得た食材からの分子にすべて入れ替わっているとのこと。
食材はすべて生き物で、それも新鮮で若々しいものばかり。その健康で元気な生き物である食材を調理して、僕たちは毎日食べ続けて生きている。生き物は生き物によって生かされている。しかも、日々活動しながら細胞は更新され、機械のようにメンテナンス時は止める必要もない。
1年もすれば、僕たちの細胞はすっかり新しい食材からの分子に入れ替わっているので、久しぶりに会う人には、「すっかり変わりましたね(^_-)-☆」と言う方が正解なのかもしれない。生き物は実に精巧にできていて、とても機械などに置き換えることができるものではない。
そんな素晴らしい身体を手にしながら、僕たちは贅沢で傲慢でやりたい放題に身体を酷使している。身体は文句を言わないが、不調を訴えて酷使をすることや偏食や不規則な生活をしてもジッと我慢して耐えている。そんな謙虚な身体だからこそ、大切に扱って健康を維持してあげたい。
せっかく素晴らしい身体を持ちながら、不健康な行為を繰り返し、自分の身体を宝の持ち腐れのようにあつかい、身体能力をみずから衰えさせ、病気にしてみたり、死に至らせるような行為を行ってみたりすることは、これまでその身体のために分子を与えてきた食材の命をあまりにも粗末に扱っているということ。