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平均と中央値

テストの平均点は、総合点数を受験者数で割ったものですが、中央値は各自の点数を並べたときに、奇数人数なら真ん中にある人の点数を中央値にします。偶数人数なら真ん中をまたがる人の2人の点数の平均値を中央値にします。

 

中央値は、異常な数値がある場合にその影響をまともに受ける平均値と違って影響を受けにくいので給与の中央値などに用いられます。会社には役員などの超高給取りの方がいるので、実態とかけ離れた平均値で議論ができないと思うからです。

 

では、令和2年度の厚労省の統計によると、平均年収が436万円であるのに対して、日本全体の年収の中央値は370万円ほどになります。ちなみに、国民の多くが年収400万円以下で働いています。

 

また、金融資産でも同じことが当てはまり、2019年度の統計によると、50代の平均貯蓄額は1,194万円、中央値は600万円となっています。40代では、平均貯蓄額は694万円、中央値は365万円で中央値の方が実態に近いです。

 

つまり、国民の多くが年収400万円以下、金融資産600万円以下で暮らしており、住宅ローン残高は2人以上世帯では1,609万円ほどあります。四半世紀ほど給与はほとんど変わっていないのでかなりつつましい生活です。

 

世界第3位の経済大国で金融資産が2,000兆円ほどにもなるというのに、金融資産を所有しているほとんどが70歳以上の方に偏っています。これは親からの遺産を受け継いでいるからで、現役世代は自身の給与所得で貯金をするのは厳しいです。

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