街の風景は一変している
僕が住んでいた駅前にあった銀行、証券会社、大型商業ビル、大衆食堂、本屋、商店街はなくなった。インターネットの普及によって銀行に行かなくても振り込みや口座の管理はできるし、コンビニエンスストアのATMで現金の預け入れや引き出しができるようになった。
駐車場が少ない大型商業ビルは駐車場が広い郊外のより大きな商業施設にお客様を奪われて閉鎖し取り壊しになった。駅前で働く人が少なくなり大衆食堂は閉店していったし、ネット販売で書籍を購入する方が便利なので街の本屋さんは閉店していった。スーパーに行くようになり商店街は廃れていった。
インターネットの普及によって街の風景が一変しているが、さらに普及すれば通勤して学校や会社に行く必要もなくなるかもしれない。自宅にいながら授業を受けたり仕事ができたりするようになれば、通勤そのものが必要なくなる。交通機関はガラガラになりオフィスビルは廃墟になる。
自分の好きなところに住み、授業を受けたり仕事ができたりすれば田舎で暮らす人が増えるし、都会はごみごみしているので人が少なくなっていく。田舎の街おこしはインターネットの普及が決め手となる。すでにIT企業などは暮らしやすくてリゾート気分で仕事ができる田舎に会社を移している。
都会の不動産価格は下落し、風光明媚で交通の便が良い田舎の不動産価格は上昇する。都市に人口が集中している現在の状況は今後数十年で一変する。交通機関は減収減益になるだろうし、人が住まなくなっていく都市の家賃は下落し、田舎の家賃は上昇する。ネットを通じて各自がチョットだけ仕事をするようになる。