家庭料理の基本 №22 梅酒や梅シロップを作ったあとの梅の再利用
料理の世界は千差万別で、人それぞれによっても、習う料理人によっても違ってきます。基本に忠実に 調味料の順番は、さ し す せ そ の順でなければいけないという方もいます。僕の会社には料理を習っていない社員も多いので、働く僕自身、あまり時間がない中での簡単料理方法を紹介しています。他により美味しくいただける方法があればそれに従ってください。
春になると、1年分の梅酒や梅シロップを作っておけばとても美味しくいただけます。毎年、最後の梅をどう処理するかで悩む方が多いので、僕の梅の再利用の仕方を紹介します。梅酒や梅シロップを大きなお鍋に移し、梅酒は梅だけを取り除きますが、梅シロップの場合は、沸騰直前まで煮詰めてアクを取ります。アクを取った後の梅だけを取り出してすり鉢に入れます。梅シロップはビン詰めしておけば常温でも腐りません。
すり鉢の梅をすりこ木で潰していきますが、このとき、梅の種を取っていきながらすりつぶしてください。梅のペーストの出来上がりです。これは、このままで少し加えることによって、白和えや煮炊きものにもサラダのドレッシングにも使えます。僕は、砂糖、お酢、醤油、みりん、料理酒を1対1の割合で混ぜて梅ペーストを足したり、さらにごま油やすりごまを加えたりしています。
梅ジャムは、この梅ペーストを同量の三温糖をお鍋に入れてひと煮立ちさせれば出来上がりです。これは、トーストやプレーンヨーグルトに蜂蜜と一緒に混ぜて食べると美味しいです。梅ジャムは腐りませんから長期保存ができます。また、梅ドレッシングはその都度作ってボウルで野菜を混ぜ合わせれば美味しくいただけます。砂糖の代わりに味噌を入れてひと煮立ちさせれば、甘い梅味噌の出来上がりです。