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木造住宅は20年で資産価値0になる

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日本ではどんなに高級木材を使っていても築20年で資産価値はなく、土地の値段から建屋を撤去する費用を差し引いた値段で評価される。この際、どんなに立派なリフォームをしていても同じことで、例えば、築15年で1000万円かけてリフォームしてもその後すぐに売却しても築20年以上経っていれば建屋の価値はない。不動産は、海外では資産でも日本では耐久消費財でしかない。

 

このため、郊外の戸建てを売って都心のマンションに引っ越そうとしても長期ローンを組んでいれば、借金だけが残ってしまう方が多くいる。郊外の建物を5000万円で購入し、3500万円のローンを組んで返済。15年後800万円をかけてリフォームしたが、20年後、ローンは2000万円の残高なのに不動産を売却すると1500万円にしかならず、500万円の借金だけが残ったというようなケースが増えている。

 

20年で3500万円+800万円=4300万円の資産が消えていくのが不動産の現実。毎年、215万円を失くしているのと同じ。それなら家賃18万円の賃貸マンションを借りた方がましだったということになる。日本では、中古不動産の売買は活発でなく、資産価値もどんなにメンテナンスしても評価されないので、放置状態にする傾向が強い。

 

空き家が大問題となっているのは田舎でも都心でも同じこと。2015年の東京都の他道府県からの転入超過数は前年比11%増の81696人もいて転入超過は19年連続だが、都心部の空き家率は千代田区13.3%、港区12.9%、新宿区12.2%など都全体より高い。これは、青森県や秋田県と同水準になる(いずれも総務省調べ)。不動産は粗大ごみになりかねない。

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