タワーマンションの高層階が売れている
タワーマンションは、高層階になるほど値段は高いので、高層階になればなるほど節税になる。例えば、あるマンションの分譲価格に対して相続税評価額20%とすると、5階 70平方メートル 5000万円なら1000万円、40階 70平方メートル 8000万円なら1600万円の相続税評価額になる。
2億円の資産を持つ富裕層が、自分の死後相続税が50%発生すると、今のままでは1億円の税を支払うが、このマンションの40階の物件を購入したとすれば、手持ち残り現金 1億2000万円 マンション評価額 1600万円 相続資産合計 1億3600万円で、相続税は6800万円となり、3200万円の節税になる。
高額物件であるほど節税効果は高くなるので、タワーマンションの高層階はバカ売れになっている。しかも、彼らは子供たちに住まわせるのではなく賃貸にまわして更なる収入を得ている。高層階には誰も住んでいないのではと思われる都会のタワーマンションが増えているのはそのためだ。
また、いっぽうでは、アジアの富裕層がタワーマンションの高層階を購入している。彼らは投資目的だが、自国内の富裕層に賃貸しして利益も得ている。日本は観光で行きたい国であり、高級ホテルに泊まるよりも、友達から借りた方が安くて便利。ただ、こうした方のマナーが悪いということで問題になってきている。
ただ、駅から徒歩5分以内に限られた現象で、徒歩5分以上になると人気がない。徒歩10分程度のマンションでは、投資よりも住居として購入される方が増えてくる。中古マンションとして販売するときも、人気がある徒歩5分以内であれば値下がりしにくいが、それ以上だと値下がりしやすい。
今は、こうしたブームが不動産の値上がりにつながっており、東京オリンピックがある2020年まで続くと言われているが、それ以後は人口減少と相続対策したいシニア層の減少が始まり、マンションブームは終わり、マンションは値下がりしだすと思われている。それまでは、高値で掴まないように注意したいもの。