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これは我が家のしきたりです

 

結婚すれば妻となった女性は夫の家庭に入り、夫のお母さんについてその家のしきたりを学ぶようになる。家事については、事細かく指導され、その家の味付けはみっちり仕込まれる。そうして子育てをし、長男が結婚して嫁をもらうとしきたりを受け継いでいくよう教育するようになるのが昭和の生き方。

 

お母さんの言うことには絶対服従が長男の嫁たるものの務めだというのは昭和の価値観。そのため、執拗な苛めに苦労する嫁が多かったが、仕事がない昭和では我慢するしかなかった。それが、令和になり女性が仕事で身を立てるようになると、嫁と姑の対立が鮮明となり離婚して自立する女性が増えていく。

 

昭和の時代では、男が仕事をしてその収入によって家族を養うのが一般で、お母さんは、もっぱら家事育児に専念していた。二世帯同居もあり、姑が仕切っていた調理を嫁が引き継ぐため、調理の仕方も覚える必要があった。親戚付き合いも、地区のお付き合いもあり、覚えることが山ほどあった。

 

しかし、子供たちが都会で就職して核家族化すると、こうしたことを嫌う嫁は実家に入ることを躊躇するようになる。自治会は住民の自由参加だが、地区によっては掃除に欠席は3,000円の罰金など請求するところもあり嫌われていく。田舎暮らしに憧れて、自治会に困惑して都会に戻る人もいるぐらい。

 

令和になると、田舎の実家は年老いたご老人ばかりで、子供たちは都会暮らし。お盆と正月ぐらいしか実家に帰らない。こうして、田舎は益々過疎化し、都会に若い人が集中していく。我が家のしきたりは昭和の価値観として風化し滅んでいく。時代の変化と共に新しい価値観が生まれていく。

 

年配者の僕たちは、それを受け入れていくことが大切で、自分の価値観を相手に押し付けるのは相手の価値観を否定することになるのでやめた方が良い。しきたり、常識、世間体、教育、政治思想、信じる宗教など時代と共に変わるのだから、相手に押し付ける行為は避けるべきだろう。

 

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